3世代のメジャーリーガー一家は、ほかにもガス、バディ、デビッド&マイクのベル一家、サム、ジョン&ジェリー・シニア、ジェリー・ジュニア&スコットのへアストン一家などがあるが、第1号はブーン一家。しかも、3世代の全員にオールスター出場経験があるのは、このブーン一家だけだ。
さらにこの家族には、史上初の4世代メジャーリーガー一家になる可能性があるが、それはブレットの息子で、アーロンの甥にあたるジェイク・ブーンにかかっている。ジェイクは昨年のドラフトで、自身の祖父にあたるボブが育成部門のトップを務めるナショナルズから38巡目で指名されたが、プロ入りはせずに名門プリンストン大学に進学。現在は同大学で父と同じく二塁手としてプレーしており、再指名が解禁される2年後のドラフトが注目される。
なお、アーロンの祖父のレイには監督経験はないが、父のボブは前述のレッズのほか、ロイヤルズでも監督をしている。アーロンが今年からヤンキースの監督に就任したことで、コニー&アール・マック、ジョージ&ディック・シスラー、ボブ&ジョエル・スキナーに次いでメジャーリーグ史上4組目の親子監督となったが、父の果たせなかった地区優勝を、息子は就任1年目にして成し遂げることができるだろうか。(文・菊田康彦)
●プロフィール
菊田康彦
1966年生まれ。静岡県出身。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身。2004~08年『スカパーMLBライブ』、16~17年『スポナビライブMLB』出演。プロ野球は10年からヤクルトの取材を続けている。