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 GUCCIの販売スタッフとしてVIP客や有名人の担当となり、史上最速で店長に昇格、顧客獲得数No.1を誇った、横田真由子さん。彼女が提唱する「ミニマムリッチライフ」は、単に豪華なものを少し取り入れるのではなく、選び抜いた上質なものを大切に手入れしながら愛用し続ける習慣のことをいいます。

 自著『一流の男はなぜハンカチを2枚持つのか――元GUCCI店長が明かす、成功する男の“美しい”習慣』でも明かした、一流の男性たちが当たり前に実践しているミニマムリッチな習慣について教えていただきました。

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 近年は、物との関係だけでなく、人間関係や仕事でさえ、早い段階でリセット、自らゲームオーバーにすることが多いように感じます。特に都会には物も人も溢れていて、たとえ何かを捨てても、簡単に次が見つかるような錯覚に陥ります。しかし、それでは結局、いつまでたっても「足りない」という飢餓感から解放されず、本当の豊かさや満足を感じることができません。だからこそ、上質で長く使えるもの、修復してでも持ちたいものだけを持つことが大切なのです。

 これまで一流のお客さまの「もの選び」のお手伝いをしてきましたが、お客さまは、決して「高いから良い」という理由で選んでいた訳ではありません。ブランド品を選ぶのは、素晴らしい技術を持つ職人さんが、時間をかけてひとつひとつ丁寧に作っていることに敬意を払い、価値を見出しているからです。職人さんたちへの尊敬の気持ちがあるからこそ、技術と時間に見合うお金を支払うのです。

 そして、お客さまは、ブランドの歴史や背景までも理解し、デザイナーのライフタイルや生き方に共感し、ブランド自体を応援してくれていました。一流のお客さまは、ものの価値をわかっていらっしゃるからこそ、ものを大切にし、慈しみ、メンテナンスをしながら、長年愛用するのです。

 筆者の提唱する「ミニマムリッチ」とは、「上質なものを少しだけ」という意味です。最小限の豊かさは、毎日に充実感をもたれしてくれます。

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