【Q3】暴力をふるわれることがあります
【A3】言いたいことが言えないつらさを理解してあげてください
認知症が進んでくると言葉がうまく出てこなくなるため、怒りや不満を表現する方法としてどうしても暴力が出やすくなります。イライラしてしまい、物を投げたり、机をたたいてしまったりすることがあるかもしれません。
一緒に生活をしているご家族は大変でしょう。ただ、暴力をふるうのにも理由があります。「こんなこともできないの?」など、なにげない一言が認知症の人の気持ちを傷つけていることもあるのです。そんなときは「悪かったね」「ごめんなさい」と素直に伝えることが大事です。それができないまでも、できるだけその場を離れることです。暴力が続くときは家族だけで解決しようとせずに、主治医に対応を相談しましょう。
【Q4】食事を一緒に作りたがりますが、火が危なくて困っています
【A4】サラダなど火を使わないメニューを作ってもらってはどうでしょうか
認知症であっても家族の一員であることに変わりはありません。昔と同じように何かおいしい料理を作り、みんなに食べてもらうことで家族の役に立ちたいと思うのは当然です。まずはこのことを理解し、家族が見守りながら、できるだけやりたいことはやってもらいましょう。火が危ない場合、サラダなどのメニューを作ってもらうという方法もあります。
一度やってもらうと、毎日のように同じ料理を作りたがりますが、作ってくれた気持ちを大事にしてあげてください。「またなの?」と言いたいところを我慢して、「おいしい、ありがとう」と伝えることがご本人の気持ちを穏やかにするのです。
【Q5】寝る時間になっても服を着替えてくれません
【A5】寒いから服を脱ぐのが嫌など、理由があると思います
ある認知症の人は、お昼に入浴したり、着替えたりするのを嫌がることが多く、家族が困っていました。なぜなのか理由を考えたところ、元気だったときには入浴は家族が寝た後、遅い時間に入るのが習慣だったことがわかりました。夜に入浴してもらうようにしたところ、スムーズにいくようになりました。