一方で国公立大学の定員は30~40人と少ない。国家試験合格者数は規模が大きい大学が上位に来るので、学生全体の質について測りきれない。そこで、大学ランキングでは合格率を使ってランキングを作成している。最近7年間の1位、2位の動きを見てみよう。
2011年
東京大97.0%、岩手大96.9%
2012年
鹿児島大100%、日本獣医生命科学大98.9%
2013年
岐阜大、宮崎大、山口大の3校が100%
2014年
北海道大100%、鳥取大97.2%
2015年
岩手大96.9%、宮崎大93.1%
2016年
東京農工大100%、鳥取大96.7%
2017年
日本獣医生命科学大92.5%、東京農工大92.1%
大学入試難易度と国家試験合格率の相関関係は見られない。また、大学によって合格率が極端に高い、あるいは低いというところもない。16大学がいずれも獣医師養成機関として質的な面で安定していると言える。
ここに岡山理科大獣医学部が参入しようとしている。このまま学部がスタートし、第一期生が国家試験を受けるときの合格率はどうなるだろうか。設置前にこれだけ騒がれているのだから、大学は今後「成果を出さなければ」という相当なプレッシャーを受けることになるだろう。(小林哲夫)
“菅首相”なら安倍政権以上に「メディア対策が徹底的におこなわれる」と憲法学者