獣医師国家試験ランキング ※所管省庁の資料をもとに作成
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 動物のお医者さんになるために必要な獣医師国家試験。加計学園(岡山理科大)の獣医学部新設を巡り、いま、一気に注目を集めている。獣医学部・学科を持つ大学はどんなところで、どこが国家試験に強いのか。最新刊「大学ランキング2018」から、獣医師になれる大学の"横顔"を紹介する。

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 現在、獣医師養成系の学部・学科があるのは全国16大学(国立10、公立1、私立5)。全部を合わせた1学年あたりの定員は約930人となっている。6年間の教育を受けて国家試験を受けるのは毎年1300人 程度。合格者は約1000人で、合格率は80%前後だ。医師国家試験の合格者が年に約8600人、歯科医師が約2000人なので、獣医師は医学系国家試験のなかではかなり小規模だ。

 では、獣医師に強いのはどの大学か。

 2017年の国家試験者合格数1位は麻布大で132人。同校のルーツは1887(明治20)年設立の東京獣医講習所である。2位は酪農学園大で124人。こちらも歴史は古く、1933(昭和8)年に作られた北海道酪農義塾までさかのぼる。

 3位は北里大で117人。獣医学科を設けた大学としてはいちばんの新参者で、設置は1966年。加計学園問題の報道で、「北里大以降、52年間獣医学部が作られなかった」と伝えられることが多く、はからずも有名になった。大学名は細菌学者の北里柴三郎に由来する。4位は日本大で112人だ。

 これら獣医系ビッグ4の定員はいずれも1学年120人。加計学園が定員160人を打ち出したことで、4校関係者は「ならば、私たちも増員したい」と、心中穏やかではないという。文部科学省の内部文書には、加計学園の獣医学部新設を巡る萩生田光一内閣官房副長官の発言概要として、こう記されている。「例えば伝染病研究を構想にした場合、既存の大学が『うちの大学でもできますよ』と言われると困難になる」。この発言からは、内閣府がいっさいを承知の上で加計学園の獣医学部設置の道筋をつけた、と読み取れる。

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