市内まで150円ほど。ミャンマー人相手よりは高いのだろうが、僕は承諾した。バイクの後部座席に乗って、坂道の多いラーショーの街を走る。バイクタクシーは気楽だ。

 マンダレーでは泊まったホテルを通して、乗り合いバンを予約した。アジアにはこのタイプの送迎が多い。いくつかのホテルをまわって客を集めていくのだが、だいたい遅れる。客の遅れや渋滞などで玉突き式に遅くなっていく。

 マンダレーの乗り合いバンも、予約時刻を30分すぎても現れなかった。しだいに焦ってくる。ホテルの前には、バイクタクシーが待っている。空港は遠いので、さすがにバイクというわけにはいかないが。

 空港への足。ミャンマーではバイクタクシーがいちばんしっくりくる気がする。

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)
1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(隔週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(隔週)、「タビノート」(毎月)など

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