4年連続で100打点以上の記録がかかる中田翔選手=2016年10月26日、山本裕之撮影 (c)朝日新聞社
4年連続で100打点以上の記録がかかる中田翔選手=2016年10月26日、山本裕之撮影 (c)朝日新聞社
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 3月31日に開幕するプロ野球。毎年、優勝争いとともに注目が集まるのが選手の個人成績である。今回は2017年シーズンの打撃部門のタイトル争いをセ・パに分けて予想する。

 パ・リーグの打撃部門の中心となるのが、侍ジャパンで筒香嘉智(DeNA)と4番の座を争った中田翔(日ハム)だ。14年から3年連続で100打点以上を記録しており、4年連続となれば史上7人目の快挙となる。最長はアレックス・ラミレス(元巨人など)の8年連続だが、日本人選手は王貞治(7年連続、元巨人)、山本浩二(5年連続、元広島)、野村克也(4年連続、元南海など)の3人のみで、この顔ぶれを見ても、いかに偉大な記録であるかがわかる。また、今季中に国内FA権を取得する見込みの中田だが、移籍となれば今季のタイトル獲得は、より大きな意味を持つことになる。一昨年にトリプルスリーを達成した柳田悠岐(福岡ソフトバンク)らとのハイレベルな争いに期待したい。

【首位打者】
 昨季は角中勝也(千葉ロッテ)が2度目のタイトルを獲得したが、一昨年に.363のハイアベレージを残した柳田や、同年にシーズン最多安打を更新した秋山翔吾(埼玉西武)など、今季も高いレベルでの争いとなりそうだ。昨季は西川遥輝(北海道日本ハム)、浅村栄斗(埼玉西武)と20代の選手が続いたが、セ・パ両リーグで首位打者に輝いた内川聖一や13年の首位打者である長谷川勇也などの福岡ソフトバンク勢も、体調万全なら有力候補だ。昨年、新人として活躍した茂木栄五郎(東北楽天)や吉田正尚(オリックス)らの大ブレークにも期待したい。

【本塁打王】
 過去10年間は、ほぼ中村剛也(埼玉西武)か外国人選手、というこの部門。ここではやはり中田翔に期待したい。広い札幌ドームが本拠地と不利な面も否めないが、昨年はチームメートのレアードがこのタイトルを獲得した。昨年のように30本台後半から40本台前半の争いになれば、十分狙える力はある。14年の本塁打王であるメヒアは、安定感から見れば最有力候補と言えそうだ。昨季は18本塁打に終わった柳田も、そのポテンシャルを考えればタイトルを狙える力は十分にある。昨季、東北楽天に途中入団し、51試合で10本塁打を放ったペゲーロはフル出場すれば大穴候補か。

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