さらに深刻なのが鳥谷で、打率.234とかつてないほどの低打率に苦しみ、5月19日の中日戦でタイムリーを打って以来、7月22日の広島戦までなんと46試合、210打席適時打なし、という不名誉な記録を樹立している。リーグトップクラスと言われた遊撃守備も10失策と振るわず、7月24日の広島戦ではスタメンを外れ、12年から続いていた連続フルイニング出場が667試合でストップした。
誤算続きなのは、投手陣も同じだ。特に先発陣は、当初4本柱と期待された能見篤史、藤浪晋太郎、メッセンジャー、岩田稔のうち、最高はメッセンジャーの8勝で、能見は5勝8敗、藤浪は4勝6敗と負けが先行。岩田に至っては未勝利で、5月以降は二軍暮らしが続いている。特に金本監督が、就任直後に19勝のノルマを課した藤浪の不振は深刻で、同級生でワンランク上のレベルに進みつつある北海道日本ハムの大谷翔平には、大きく水をあけられた感がある。
リリーフ陣も、メジャーから戻ってきた藤川球児に全盛時の面影はなく、これまでブルペンを支えてきた福原忍、安藤優也のベテラン2人も、かつてのような絶対的な存在ではなくなっている。現状では、マルコス・マテオとラファエル・ドリスを中心にリリーフ陣が構成されているが、絶対的守護神だった呉昇桓の穴を埋められていないのが現状だ。
開幕当初は結果につながっていた若手の積極起用も、シーズンが進むにつれて、実力不足の方が目立ってきた。