夫のひと言にムカッ。妻の態度にイラッ。出産を機にピリピリ、ぎすぎすムードが漂う夫婦は少なくない様子です。「これって“産後のプチクライシス”!?」「乗り越え方のコツってあるの?」そんな質問に答えるべく『AERA with Baby 2月号』(朝日新聞出版)で、夫婦関係の上手なきずき方を徹底的に取材しました。
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「出産後に夫婦仲が悪くなった」。そんな話を耳にしたことはありませんか?
『AERA with Baby』が行った0~5歳児を持つ母親と父親各300人を対象にしたアンケートによると、妻の約40%、夫の約30%が「夫婦げんかが増えた」と回答しています。「けんかが減った」との回答は、妻が約5%、夫が約8%であることを考えると、夫婦仲が悪化しやすい時期といえそうです。
夫婦げんかの原因では、妻は「夫がスマホばかりいじって、家事や育児をしない」ことをあげているのに対し、夫は「妻が無神経、ねぎらいがない」ことを不満に思っている様子です。放っておくと水掛け論になりそうな気配……。
待望の赤ちゃんが生まれたのに夫婦の間に亀裂が入るのはなぜ? 放っておくとどうなる!? 修復のコツは?
こうした疑問について、夫婦関係の専門家である池内ひろ美さんに伺いました。
「赤ちゃんが生まれると、夫婦は新しい段階を迎えます。大きな変化のときに価値観の違いが表面化するのは自然なことです」
と池内さんは話します。
「夫婦げんかは、価値観の違いのすり合わせです。上手にけんかをすれば後々夫婦関係が円滑になります。けんかにならないのは、一方が自分自身を抑えているから。これではすり合わせができず、食い違いが大きくなってから表面化する危険性もあります」
けんかのコツは、「父親と母親の役割は違うと認識すること」「目先の勝敗ではなく、真の目的を忘れないこと」「自分(妻)がリーダーだと自覚を持つこと」。そこで、夫のタイプに応じた“15秒”で簡潔に伝える方法を紹介します。