「泣いたらすぐ抱っこすべき? それとも抱き癖がつく?」「授乳中の乳製品や甘いものはNGなの?」
育児中のちょっとした疑問や悩みは、スマホで検索して解決するというママが多数派の昨今。
でも、検索すればするほどいろいろな意見が出てきて、「一体どれを信じたらいいの!?」と、かえって悩んでしまうことも多いようです。
「AERA with Baby2015年10月号」では、ネットリテラシーに詳しい千葉大学の藤川大祐教授に、ネットと上手に付き合うために、ママたちが心得ておくべきことを聞きました。
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「結婚前からネットに親しんでいる母親が、検索をして疑問の解決を図るのは、ごく当たり前のこと」と、ネットとの付き合い方に詳しい藤川大祐先生は言います。
■どこかに育児の「正解」があると思っていませんか?
「中には、口コミや個人の体験なども含め、実にさまざまな情報があるため、自分の問いに直接答えてくれるような回答が得られますからね。みんな、『正解』を探しているんですよ。100点満点の育児方法があるという幻想を抱いているのだと思います」
育児は試行錯誤を繰り返していくしかないのに、育児の実体験を見聞きする機会を得られないで成長した現代の親たちは、ネットの中に正解があると思ってしまい、膨大な情報の中で、さまよってしまうのでしょう。
「そもそも育児の情報は移り変わりが激しく、1世代経ると常識がガラリと変わってしまいます。『抱き癖がつく』というのはその例で、捉え方は世代ごとに変わります」
もう少し年の近い、信頼できるベテランの母親が近くにいればいいのですが、そういう人を見つけるのはなかなか難しいことです。