看護師がいくらやりがいのある仕事といっても、働く上での切実な関心事は、給与面での待遇だろう。看護師といえばあまり所得の高くないイメージがあるかもしれないが、結論から言うと、医療職の国家資格である看護師は、収入面でかなり恵まれた職業だ。
数字を見てみよう。日本の全労働者の平均年収が400万円前後を推移しているのに対し、2014年度の看護師の平均年収は473万円で、月収にして約33万円、賞与は80万円近くある。いわゆるサラリーマンを大きく上回っているのだ。
初任給も、地域や病院の規模により差はあるが、同年代の平均よりも高めだ。
栄養士や作業療法士、臨床検査技師など、ほかの医療職と比べても、夜勤手当がつく看護師の収入は高い傾向がある。
仕事を見つけやすいというメリットもある。多くの都道府県で看護師は不足しているため、求人も多く、働く意欲があるのに職に就けないということはほとんどない。
看護師免許を持っていれば、日本全国どの土地に行っても、安定した、かつ収入のよい仕事を確保しやすいといえる。
※週刊朝日MOOK「看護師になる」より抜粋