「秋田」といえば頭に思い浮かぶのは、なまはげ、きりたんぽ、あきたこまちといったところだろうか。観光地では、1993年に世界自然遺産に登録された白神山地や、日本一の深さを誇る田尻湖などが有名で、なかでも、なまはげで有名な男鹿半島の入道崎から見る夕日は格別だという。
そんな秋田県を旅した人が選んだ「旅めしランキング」を、楽天トラベルが発表。2位と100票以上の差をつけ、堂々の1位に輝いたのは、やはり「きりたんぽ鍋」だった。ところで、ご飯をこねて木の串に巻きつけた“あれ”が「きりたんぽ」だと思っている人も多いだろうが、正式名称は「たんぽ」。たんぽとは槍の刃の部分のカバーのことで、棒に巻きつけた形がそれに似ていることからそう呼ばれるようになったという。
ではなぜきりたんぽ鍋というのか? たんぽを鍋に入れる際、切って入れることから「切り/たんぽ」となり、きりたんぽと称されるようになったという説が有力なようだ。
きりたんぽ鍋に投票した人の半数以上が、秋田名産である比内地鶏やごぼう、せりなどの食材が使われていることを魅力に挙げ、「米どころ」といわれる秋田ならではの郷土料理として、高い評価を得た。なかには「きりたんぽ鍋を食べるために秋田旅行をした」という人もいて、その人気の高さがうかがえる。
“日本三大うどん”のひとつでもある「稲庭うどん」は2位にランクイン。細麺でありながら、しっかりとしたコシや弾力性があるだけでなく、のどごしも良いところが評価の理由に挙げられた。意外だったのが、3位の「いぶりがっこ」。囲炉裏等で燻製にした大根をぬか漬けにした秋田の郷土料理だが、お漬物がベスト3にランクインするのは、珍しいといえそうだ。ただ、「秋田の美味しいお酒との相性が抜群」との評価を見ると、納得がいく。
B級グルメでは、「横手やきそば」が5位にランクイン。甘口のソースと、一番の特徴である目玉焼きとの相性が絶妙との声が多かった。
他に珍しいところでは、しょっつる鍋と同票で8位となった「たまご鍋」だろう。きりたんぽの元祖といわれるたまご鍋は、ご飯をこねて丸く成形したものを焼いて鍋に入れる。棒状のきりたんぽ鍋と違って、まん丸い「焼きたまご」が入っているため、この名になったという。
■秋田県・旅めしランキング
1位 きりたんぽ鍋 261票
2位 稲庭うどん 150票
3位 いぶりがっこ 119票
4位 比内地鶏親子丼 94票
5位 横手やきそば 28票
6位 じゅんさい酢 25票
7位 焼きはたはた 23票
8位 しょっつる鍋 21票
だまこ鍋 21票
10位 はたはた寿司 15票