「マシュマロ女子」という言葉がすっかり浸透した今日このごろ。街を歩いていても、すてきなコーディネートに身を包んだぽっちゃりさんをよく見かけるようになった。自身も大きめ体型の筆者は、そんな子を見つけたとき、思わず心の中で叫んでしまう。「いいぞ、その調子!」。おしゃれだけでなく何事にも前向きな人は、体型に関わらず輝いて見えるものだ。
……が! せっかく調子が出てきたマシュマロ女子たちを、大きな恐怖が襲いつつある。そう、夏がやって来るのだ。容赦ない露出の季節――。まごまごしているうちにGWも半ば、すでに初夏である。一体私たち、何をどう着たらいいの!?
そんなお悩みにズバリ答えてくれたのは、日本橋・サカゼン馬喰町店のスタッフ、重松夕花里さん。大きなサイズの婦人服を幅広く扱い、ぽっちゃり体型ならではのニーズに答え続けるお店だ。
<出す&ちょい出しコーデをテイスト別一挙紹介>
重松「太っているから出しちゃいけない、なんてことはありません! 出せるところは出さないと、暑くて仕方ないですよ(笑)。思い切れば、案外周囲は好意的に受け入れてくれるもの。メリハリあるコーディネートで、初夏を思いっきり楽しんでください」
おお! 何とも潔いお答え。そんな重松さんイチオシのコーディネートを、テイスト別に教えてもらった。露出にどうしても抵抗がある人は、ちょい出しコーデからぜひ挑戦を。
■カジュアル/出すコーデ&ちょい出しコーデ
【出すコーデ】
ワンピースは、今年流行のレースものを合わせました。白は膨張色なので、色のストールで引き締めを。上半身が長袖ですから、足は思い切って“出し”に。
【ちょい出しコーデ】
透かしニットとマキシ丈スカートの組み合わせ。透かしニットは少ない露出でもすっきり見せられ、マキシ丈スカートは足をすっぽりカバーします。鮮やか色のニットなら視線がそこに集まり、下半身が強調されません。
■シック/出すコーデ&ちょい出しコーデ
【出すコーデ】
白黒のボーダーカットソーに、白パンツを合わせました。はっきり柄に視線を集め、他をすっきり見せます。ボーダーは太って見えがちですが、これは大胆な斜め柄なのでその心配もなし。
【ちょい出しコーデ】
スカートに半袖ブラウスですが、カーディガンを一枚プラスすれば露出の調節が可能。プロデューサー巻きもまだまだイケますよ! ワンポイントとして使うアイテムなので、鮮やかな色をチョイスします。
■ガーリー/出すコーデ&ちょい出しコーデ
【出すコーデ】
ふんわり明るい色のワンピース。袖の形で、むっちり二の腕は隠しつつしっかり肌を見せられます。レースの切り替えは、総レースに抵抗のある人でも気軽に取り入れられ、すっきり見せる効果が。
【ちょい出しコーデ】
ワンピースにレギンスの組み合わせ。下半身をレギンスで締めたので、上半身は重めの色でもOK。ネイビーはいまの流行色です。レースものを持ってくれば、露出が少なくても涼しげに。
さらに、初夏のおしゃれをうまくまとめるコツについて重松さんはこうも。
重松「万能アイテムとして使えるのが、ストールです。胸の大きさが気になる人はストールで縦のラインを作れば強調を避けられますし、腕を隠したいときなどにはかけて使えます。また、全体の色使いでは、重い色よりも、ふんわりとぼやけた肌色に近いトーンを取り入れましょう。黒などの服で肌みせをすると、肌色とのコントラストで露出がより目立ちますが、あいまいなカラーなら視線が全体に散ります」
なるほど。色や小物を味方につければ、露出の季節も無敵に思えてきたぞ…… 明日さっそく試してみよう。すべてのマシュマロ女子のGWが楽しくありますように。
(ライター/寺島知春(てらしま・ちはる))