フラワーデモは、国際女性デーの3月8日に全都道府県で一斉デモをして、一区切りとする予定だった。だが、新型コロナウイルス感染の拡大で延期や中止にする地域が続出。北原さんは「終わらない」宣言をした。

 何かあれば、またつながり、立ち上がることができる。今後のデモの開催は各地域次第。名古屋は4月11日も開催する予定だ。「当面、11日には全国のどこかでフラワーデモがあるという形にしたい」と呼びかけ人の松尾さんは話す。(朝日新聞記者・河原理子)

AERA 2020年3月23日号より抜粋

■被害者の女性が発表したコメント全文(原文のまま)

今日の名古屋高等裁判所の判決を受けて(令和2年3月12日)

 1.私は、実の父親からこのような被害を受けてとても悔しい気持ちでいっぱいです。

 「逃げようと思えば逃げられたんじゃないか。もっと早くに助けを求めたらこんな思いを長い間しなくて良かったんじゃないか…」。そう周りに言われもしたし、そのように思われていたのはわかっています。

 でも、どうしてもそれができなかった一番の理由は、幼少期に暴力を振るわれたからです。

 「だれかに相談したい」、「やめてもらいたい」と考えるようになったときもありました。そのことを友達に相談して友達から嫌われるのも嫌だったし、警察に行くことで弟達がこの先苦労するのではないかと思うと、とても怖くてじっと堪え続けるしかありませんでした。

 次第に私の感情もなくなって、まるで人形のようでした。

 被害を受けるたび、私は決まって泣きました。「私にはまだ泣ける感情が残っている」ということ、それだけが唯一の救いでした。

 私が一人っ子だったら、何も迷わずにもっと早くに訴えられていたかもしれません。やっぱり大切な弟たちのことが心配だったのです。

 そんな弟たちと離れなくてはいけなくなること、生活が大変になるかもしれないこと、ただそれだけを考えると、嫌でも仕方なくてじっと我慢するしかできませんでした。

 今も弟たちに会いたい。話したい。その気持ちでいっぱいです。今も会えないのは苦しいです。

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