■「謙虚なぽっちゃり」で女性が共感

 確かに、そんな失敗談は「この人も自分と同じなんだ」と、特に同性からの共感は得やすいだろう。さらに「偉ぶらないところも好印象に繋がっているのでは」と言うのはテレビ情報誌の編集者だ。

「『20年も続けられたのは奇跡』とインタビューで語っていたのが印象的でした。デビューした頃は芸能界に居られるのは3年か5年くらいと思っていたそうで、ここまで続けられたのは周りのおかげだと感謝していました。また、『ブレイクしなかったから続けられたのかも』とも言っていましたね。そんな磯山ですが、芸能人なのにぽっちゃり体型で飾らず、すれてないので女性視聴者は親近感だけでなく安心感も覚えるのでしょう。さらに、人気の浮き沈みが激しい芸能界で長く生き残っており、グラビア界においては憧れの存在になっていると思いますよ」

 TVウォッチャーの中村裕一氏は、磯山さやかの魅力についてこう語る。

「アラフォーに差し掛かり、良いことも悪いこともありのままを受け入れ、自らの失敗エピソードなどを包み隠さずオープンに語る姿に多くの人が共感しているのでしょう。高校時代は野球部のマネジャーを務め、また大のヤクルトファンということもあって、かつては“野球大好きタレント”としてブレイクを目指していたように見えましたが、なかなか定着せず、キャラ選びに試行錯誤した時期もあった。しかし、現在は志村けんファミリーとして『志村でナイト』などで安定感のあるコメディエンヌぶりを披露しており、その方面の素質があったのかもしれません。将来的には井森美幸や島崎和歌子のような姉御肌タレントになる可能性も秘めていると思います」

大ブレイクせずとも揺るぎないポジションを確立しつつある磯山。今年もドラマやバラエティと活躍の場は多いと思うが、ブレずに進んでほしいところだ。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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