

料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「黒蜜バナナパフェ」。
【「黒蜜バナナパフェ」を作る際のワンポイントアドバイスはこちら】
* * *
私たち団塊の世代が子どもの頃、バナナは高級品でした。
小学生の頃、同級生の女の子が「今日のうちのおやつはバナナ」と言うのを聞いて、心から羨ましいと思いましたもの。病気のお見舞いに、卵とバナナを持っていく時代でしたね。
時は流れ、いまやバナナはとてもリーズナブルな存在になりました。私が最近気に入っているのは、バナナの黒蜜がけです。
黒蜜は黒糖と水を煮詰めた“自家製黒蜜”を、ぜひ作ってみてください。私は沖縄の黒糖の塊を使っています。とろみが出てくるまで5分くらい、焦げないように混ぜ合わせてください。
そして先に作っておいた白玉とバナナを器に盛り、トッピングでクコの実や松の実ものせましょう。そこに冷ました黒蜜をたっぷりかけて、召し上がってみてください。
もっちりした白玉とやわらかいバナナ。そこに香りのいい黒蜜がからまると、もうこの味わいはやめられません。バナナの甘みと黒蜜の甘みが舌の上でとろける瞬間を、楽しんでいただきたいです。バニラアイスや抹茶アイスを添えてもおいしいですよ。私は毎回、食べすぎては反省しております(笑)。
(構成/赤根千鶴子)
■黒蜜バナナパフェ
【材料】(2人分)バナナ2本、白玉粉50g、水50ml、黒蜜(黒糖100gと水100mlを煮詰める)適量、クコの実・松の実適量
【作り方】(1)白玉粉をボウルに入れ、水を少しずつ加え耳たぶくらいの硬さになるよう、こねていく。(2)少量ずつ、手のひらで丸める。中心あたりを指で軽く押さえる。(3)たっぷりの水を沸騰させ、白玉を入れる。白玉が浮いて1分ほどしたらすくい取り、冷水を入れたボウルに入れる。(4)黒蜜は材料を合わせて中火にかけ、沸騰したら弱火にし、とろみがつくまで煮詰める。バナナを斜めにスライスし、白玉、クコの実、松の実と共に器に盛る。冷ました黒蜜をかけていただく。
【ワンポイントアドバイス】黒糖と水は弱火にした後も結構泡が立ち続けるので、焦げないように丁寧に混ぜながら、とろみを出していく。
※週刊朝日 2020年4月10日号