一体、どれくらいの割合の方が在宅勤務しているのでしょうか。株式会社東京商工リサーチ(TSR)による第3回「新型コロナウイルスに関するアンケート」(2020年3月27日~4月5日にインターネットにてアンケートを実施したもの)調査結果によると、「新型コロナウイルス」の感染拡大を防ぐため、在宅勤務・リモートワークを実施しましたか?」という問への回答で、「実施した」と回答したのは全企業の25.4%であり、資本金1億円以上の大企業では48.1%であったが、資本金1億円未満の中小企業では20.9%にとどまっていたと言います。
緊急事態宣言の延長や新型コロナウイルス感染拡大が続けば、在宅勤務の割合も増加するでしょう。一方、「在宅勤務になって体を動かすことが激減した、運動していない。ずっと家だとストレスが溜まってしまう、家に居場所がない。」という声も、クリニックで多く聞かれています。
外出自粛や在宅勤務によって自宅にこもる生活は、自由に外出ができないストレスや将来への不安感が募り、どうしてもストレスが溜まります。実際に、虐待や家庭内暴力に対する通報が日本はもちろん、日本より厳しい外出規制が出された海外で増えていると言います。
外に出ない生活は、運動不足も引き起こします。外出自粛が長引けば、ストレスや運動量の低下などによる健康への影響が出てくる可能性は大いにあるでしょう。同じ状況であるとは言えませんが、東日本大震災後に避難生活を余儀無くされた結果、どのような影響がもたらされたのかが報告されています。
例えば、インペリアルカレッジロンドンの野村氏らは、東日本大震災後の仮設住宅へ避難が生活習慣病、特に高コレステロール血症のリスクを高めることを指摘しています。また、南相馬市立総合病院の尾崎医師らは、東日本大震災後、乳がん患者さんで同居している家族の数が少ない人は、最初の受診から治療開始までの期間が遅れてしまった可能性があることを指摘しているのです。