西横綱:藤原恭大(大阪桐蔭→2018年ロッテ1位)

根尾とともに下級生の頃から中心選手として活躍し、3度の甲子園優勝に貢献。全身を使ったフルスイングで左打者としては高校の先輩である森と並ぶ甲子園通算5本塁打を放ち、また抜群のスピードを生かした走塁と、センターから見せる強肩でも注目を集めた。野手では1位指名されることの少ない高校生の外野手にいきなり3球団が入札したところに、その評価の高さが表れている。

東横綱:清宮幸太郎 (早稲田実→2017年日本ハム1位)

入学時から高い注目を集めたが、その期待に応えて史上最多となる高校通算111本塁打を放って見せた。常に厳しいマークを受けながらも結果を残し続けた高校生野手という意味では清原和博、松井秀喜と並ぶレベルと言える。2017年のドラフトでは福留孝介と並ぶ高校生では史上最多タイの7球団が1位指名したが、ファーストという守備位置でありながらこれだけ指名が集中したところに評価の高さがうかがえるだろう。

 まとめてみると10人中9人が高校生となった。10人からは漏れたが、平沢大河(仙台育英→)も2球団が1位指名している。2000年代は2000年から2004年までは逆指名制度(希望枠・自由枠)や分離ドラフトがあったため単純に比較することは難しいが、スケール型の高校生野手を重視する球団が増えてきたことは間違いないだろう。特に清宮の登場した2017年以降はそれが顕著で、今回の10人の中でも6人が過去3年間に指名された選手である。2020年代もこの流れが続くのか注目したい。(文・西尾典文)

●西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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