介護サービスの利用者さんは高齢の方が多く、持病もあります。感染した場合に重症化するリスクが高いので、たとえヘルパーでも家に入れるのは不安なのでしょう」(同)

 淑徳大学の結城康博教授(社会福祉学)は、利用者の利用控えについて、介護関係者約500人にアンケートを実施した。

 在宅サービスの利用を控えている利用者がいる、と答えたのは、82.3%。利用控えなどによって心身の機能低下が起こっている、と答えたのは、62.3%だった。

「機能低下が起こると、介護だけでは立ちゆかなくなり、医療機関での治療が必要になります。しかし、今は医療側のキャパシティーの問題で、受け入れてくれる医療機関を見つけるのが難しい」(結城教授)

(本誌・山内リカ)

週刊朝日  2020年6月19日号より抜粋