ギャラン/東京都台東区上野6-14-4 山城屋冨坂ビル2F(営)8:00~23:00(休)なし (撮影/写真部・松永卓也)
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今もまだ残る古き良き店を訪ねる連載「昭和な名店」。今回は上野の喫茶店「ギャラン」。
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店に入るとピンク・レディーの「UFO」が軽快に耳に飛び込んできた。奇しくもこのヒット曲がリリースされた1977年、上野にコーヒーショップ「ギャラン」がオープン。店名は初代オーナーの愛車にちなんで名付けられた。
じつは「ギャラン」の1号店は1969年に浅草で誕生した。その後、台東区内にいくつか支店を構えたが、時代を経て、現在はこの一軒だけが残る。
現オーナーの藤沢芳紀さんは話す。「私はもともとエアコン業者としてここに出入りしていました。十数年前に店を畳む話を聞いて、なくすのはもったいないので継ぐことに決めたのです」
客席フロアはシャンデリアが輝き、壁は銅板、柱に大理石が使われ、床はタイル貼りという豪華さ。椅子はすべて革張りだ。前オーナーがなんと総工費約9千万円を投じてつくったという。店の中央にあった噴水は撤去されたものの、時が止まったかのように内装もメニューも開店当時のまま。一日500人以上が来店する人気ぶりも健在だ。
昭和喫茶のヒロイン「フルーツパフェ」は、インスタ映えを狙わずとも変わらず可憐な姿。ケーキセットに抱っこパンダのおまけがつくのも上野らしい。(取材・文/沖村かなみ)
「ギャラン」東京都台東区上野6-14-4 山城屋冨坂ビル2F/営業時間:8:00~23:00/定休日:なし
※週刊朝日 2020年7月3日号