ちなみに現在、松本が14年前に出たNHK朝ドラ「純情きらり」が再放送中だ。彼女は宮崎あおい扮するヒロインの親友役で登場、ヒロインの幼なじみである美男子に恋をしたりする。その仲立ちをヒロインに頼んだりするものの、振り向いてはもらえない。やがて、ヒロインも幼なじみを好きになり、結ばれるというありがちな展開だ。

 それが違和感なく進行するのは、宮崎の圧倒的なヒロイン性によるところが大きい。幼なじみに対する言動やしぐさが、本人が意識しているかどうかにかかわらず、いかにも効果的なのだ。

 このドラマに限らず、宮崎はヒロインとしてのオーラがいつもすごい。たとえば、6年前からやっているはごろもフーズのCM。彼女は「シーチキン食堂」のマドンナ的な女将役として料理を出したり、地元のバンドと一緒に歌ったりする。そこで男たちに「うまい」とか「愛しい」とか言わせずにおかない圧が段違いなのである。こうした天然に限りなく近い「あざとかわいい」こそ本物なのではないか。

 ただ、これほどの人でも完璧ではない。私生活での高岡蒼佑との結婚離婚、そして、不倫旅行も報じられた岡田准一との再婚だ。天性のかわいさの持ち主とはいっても、イケメンを次々と落とすのはあざとさの露呈につながり、女性の一部からは確実に嫌われる。

 これと対照的なのが、同学年でもある蒼井優だろう。子役出身の宮崎ほど早くはなかったが、こちらも中学時代にデビューし、実力派美人女優というポジションに君臨してきた。と同時に「恋多き女」として、役者やミュージシャンとも浮名を流してきたものだ。

 しかし、昨年、結婚相手に選んだのは、ブサイク芸人の山里亮太。これにより、誰からも嫌われない好位置を今もキープし続けている。もしかしたら、いちばんあざといのは蒼井のような人なのかもしれない。

 そんな女優を妻にした山里がこの「あざとくて何が悪いの?」を仕切っているのも興味深いところだ。そして、彼は番組のレギュラー化にあたり、こんなコメントをしている。

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