



毎日暑いですね~。筆者は暑いのは結構好きなんですが、さすがにここまで暑いと「好き」とは言っていられません。
ところで皆さんは、魚へんに「暑」と書く魚をご存じですか? 1年ほど前にもこのコラムでも書いたので、覚えている方もいらっしゃるかもしれません。
答えは「シイラ」なんですが、最近、若い人たちと話していると、どうみても魚には詳しくはなさそうな人が「シイラ」を知っていて驚くことが何度かありました。
「なんで知ってるの?」と聞くと、「『あつ森』で釣ったことがあるから」とのこと。
「あつ森」とは、今年3月に発売された、Nintendo Switchの人気ゲーム「あつまれ どうぶつの森」のことです。
発売されて半年もたたないのに、日本国内だけで累計500万本以上を販売し、あの「スーパーマリオブラザース」を抜いて、歴代のゲームソフトの国内販売記録を塗り替える可能性があるといわれている超人気ソフトです。
筆者は「あつ森」をしていないのでよくは知りませんが、そのゲームの中でシイラが釣れるらしいんです。しかも結構いい値段で買い取ってくれるとか……。
実際のシイラは、鹿児島から高知、紀伊半島あたりの黒潮が流れる地域を中心に取れる魚ですが、身が傷むのが早いのと、黄色と緑に頭でっかちという少々いびつな魚体をしていることから、国内ではあまり市場に出回らない、どちらかというと知る人ぞ知る魚なんです。ハワイでは「マヒマヒ」と呼ばれて人気のある高級魚ですが。
「あつ森」の制作者がどういう経緯でシイラをゲームに登場させているのかはわかりませんが、魚を愛する筆者からすると、とてもありがたいことです♪
一方で、「あつ森」のせいでいわれのない冷遇を受けている魚もいます。それは「スズキ」です。
スズキもシイラと同じく夏が旬の魚で、この時期は上品な白身にほどよい脂が乗って、例年だと京都の風物詩として、祇園祭の時期には高級料亭でも出される高級魚なんです。