杉山奈津子さん
杉山奈津子さん
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大人になれば、歯みがきが習慣化して毎日しないと気持ち悪く感じますが、子どもはそこに持っていくまでが大変だ
大人になれば、歯みがきが習慣化して毎日しないと気持ち悪く感じますが、子どもはそこに持っていくまでが大変だ

 うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や5歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。

 この連載が本になりました。タイトルは『東大ママのラク&サボでも「できる子」になる育児法』です。杉山さん自身が心理カウンセラーとして学んできた学術的根拠も交えつつ語る「私の育児論」を、ぜひご覧ください。

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 子どもにきちんと歯みがきをさせるのは、なかなかに大変なことです。さらに、どうみても動かし方がつたないので、しっかりみがけている気がしません。

 そこで、親が仕上げみがきをするわけですが、自分の口内ではないのでスッキリ感が分からず、果たして奇麗になったのか少し不安なところです。そもそも歯みがきが嫌いな子どもも多いので、 洗面台の前に立たせるだけでも一苦労。
 
 でも、子どもの歯なんて、結局は小学生頃から全部抜けて、すべて大人の歯に生え変わってしまうわけです。「それなら、少しくらい虫歯になってもいいんじゃないかな?」と、私はちょっとだけ軽視して考えていました。

 しかし、それで案の定、虫歯になってしまい、歯科医院にかけこんだところの歯医者さんいわく、「子どもの歯をきちんとケアして、歯茎も健康な状態に保たなければ、永久歯(生え変わったばかりだと酸に弱いそう)や歯並びにも影響が出てくる」のだそうです。 
 
 そこで、いかにしてラクして虫歯にならないようにするかを考えました。私が出産前に思い描いていたのは、「最初から虫歯菌をうつさない」というワザです。

■熱いものをフーフーするのも、親のつばが飛ぶ可能性がありNG

 実は赤ちゃんは、虫歯菌なんてものは一切もたずに生まれてきます。親が使ったコップやおはしを共有することにより、虫歯菌が口内にうつってしまうとのこと。がんばって虫歯菌をうつさないようにすると、大人になってからも虫歯になりにくいのだそうです。

 しかし、実際に子どもを産んでみると、このワザはあまりにも大変だということがわかりました。虫歯菌をうつさないためには、子どもの料理が熱くないか食べてみたり、しょっぱくないか味見したスプーンをいちいち取り換えて、別の新しいスプーンを用意したりして、子どもの口にご飯を運ばねばなりません。

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