菅義偉官房長官((c)朝日新聞社)
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政治家の出身ランキング
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 菅義偉官房長官は自民党総裁選勝利に向け、各派閥の票を着々と固めている。報道各社によれば、ライバルの岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長を大きくリードしており、事実上、次期総理にもっとも近い存在となった。

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 菅は秋田県立湯沢高校出身。「集団就職」で上京して板橋区内の段ボール工場、築地市場などで働き、法政大学に入学した。卒業して民間企業に就職した後、法政大OBの紹介で自民党の衆議院議員、小此木彦三郎の秘書となる。その後、横浜市議会議員となり政治家としてのスタートを切った。

 1996年、衆議院議員に初当選。今日まで当選8回を数える。

 国会議員の出身大学ランキングを紹介しよう(2019年12月現在。朝日新聞出版『大学ランキング2021』から)。

 1位東京大129人、2位早稲田大73人、3位慶應義塾大72人、菅官房長官の出身校、法政大は9位で13人となっている(学部出身)。

 法政大出身の国会議員は次のとおり。

<衆議院>
◆自民党=青山周平(比例・東海)、秋本真利(千葉9区)、穴見陽一(大分1区)、菅義偉(神奈川2区)、田中和徳(神奈川10区)、山本拓(比例・北陸信越)
◆日本維新の会=串田誠一(比例・南関東)
◆無所属=金子恵美(福島1区)※合流新党に参加予定

<参議院>
◆自民党=朝日健太郎(東京)、松下新平(宮崎)
◆国民民主党=徳永エリ(北海道)※合流新党に参加予定
◆立憲民主党=江崎孝(比例)
◆無所属=上田清司(埼玉)

 今回の総裁選で菅は「たたき上げ」「苦労人」をアピールする。

 たたき上げとは議員秘書、地方議員からコツコツと政治家としての実績を積み上げてきた政治家などをさす。2世3世のような親族から譲り受けた強固な選挙地盤を持っているわけではなく、自身にネームバリューはない。選挙資金も潤沢とはいえない。苦労の連続だった。それでも自らの力で選挙に勝ち、国会議員として国のために役立つ仕事をしてきた。「たたき上げ」はそんな強い自負をうかがわせる。

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