「確実性と長打力を併せ持った打者。心配なのは打率(.349)に対して出塁率(.417)が決して高くなく、三振数が多いということ。四球を選ばない典型的な早打ちタイプ。一般的に、投手は韓国より日本の方がレベルは上だとされる。攻め方も真っ直ぐ系統が中心で、パワー系打者にとっては合わせやすい。まずは日本に対応することが大事」(メジャーリーグ日本在住スカウト)

 近年、阪神の助っ人戦略は、韓国ルートに頼ることが多いが、野手に関して大当たりした例が見当たらないのが心配の種だ。

 昨年加入したジェリー・サンズも、打率.257、19本塁打、64打点とまずまずの数字を残したが、19年に韓国リーグで打率.305、28本塁打、リーグトップの113打点の成績を残したことを考えると、物足らない感じも否めない。年俸も110万ドル(約1億1500万円)と決して安い買い物とは言えなかった。

 18年には、同じく韓国リーグで2年連続打率3割、30本、100打点と大活躍したウェイン・ロサリオを獲得。3億4000万円プラス出来高の高額契約を結んだが、75試合出場で打率.242、8本塁打、40打点と日本の野球に適応できず、1年で帰国となった。

「韓国に精通した代理人にうまくやられている感じ。『米国よりハズレはないはず』という先入観があるのか、先方の条件を鵜呑みにするケースが多い。日本で結果を出してからの昇給ならわかるが、韓国での実績に対してお金を出す。野球も環境も違うので、技量、人間性など、全てに慎重になるべき。ロハスに関しても、キャンプで実際のプレーや性格を見ないとまだわからない」(阪神担当記者)

 投打ともに韓国球界で結果を残した選手に対して、湯水のようにお金をかける例は、今年も絶賛継続中のようだ。ロハスに続き、投手でも韓国ルートでの補強を敢行。昨季20勝の最多勝投手、ラウル・アルカンタラと年俸200万ドル(約2億800万円)の2年契約を結んだ。

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投手はいきなり活躍のケースも多いが…