タイをはじめとしたアジアのドラマに精通し、「GMM TV」との提携事業に携わるテレビ朝日の水高愛さんもこう後を継ぐ。

「ドラマはその国の文化が反映されています。タイのドラマは心の底から悪い人が出てこず、見終わった後に幸福感も得られます。ドラマからタイのことを学べるし、海外ではやらせるために今の形を無理に変えるべきではない。タイドラマがさらに流行するかは今年が正念場です」

 大盛況だった2日間のイベントを終え、タイ王国大使館のプラーンティップ・ガーンジャナハッタキット公使も「家で過ごす時間が長くなってドラマを見てくれる人が増えたことは、お互いの文化を知り合えるいい機会。タイに行けるようになったら、ロケ地巡りなどにぜひ来てほしい」と、日本でのタイドラマブームを大いに歓迎。また、タイBLドラマについても、「タイのBLドラマやYシリーズ(タイのBL小説)は日本の文化がタイに来たものですが、タイはもともと自由度が高く、男性同士の恋愛はタイの社会では特別なことではありません。恋愛も性別ではなく相手を人間として見ています」と話した。

 今回、大使館主催でタイドラマのオンラインイベントを大々的に行ってしまうところにタイの本気度が感じられた(オンラインイベントの様子はYouTubeチャンネル「在東京タイ王国大使館RTETOKYO」で見ることができる)。はじめに注目されたのはBLドラマで、人気作の「2gether」や「SOTUS」はRakuten TVやWOWOW、amazonプライムなどで視聴できるが、BL以外のドラマも見応えあり。「Channel 3」の人気ドラマ「運命のふたり」や「見習い薬草医トンエク」はNetflixで、学園ミステリー「The Gifted」はYouTubeで楽しめる。6月4日には劇場版「2gether THE MOVIE」の公開も控えている。

 まだ“タイ沼”を知らない人は、ぜひこの機会に飛び込んで、タイの新たな魅力を知ってほしい。(取材・文=吉川明子)

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