ストレスを感じていれば、交感神経が高まり、症状もさらに悪くなる傾向があります。ならば、ストレスをなくせばいいですよね?
同じ状況や物事が起きても、ストレスに感じる人と感じない人がいます。ストレスを感じない人になれたら、楽に生きられますし、副交感神経が働きやすくなって、症状も軽くしたり、なくしたりすることだってできます。思考を変えることが難しいと感じても、くせだから難しく感じるだけなのです。
考え方を変える練習を続ければ、スポーツの練習などと同じように、いつの間にか無意識で行うことができるようになるのです。私がストレスにならない考え方にこだわる理由は、体だけでなく、考え方も変えないと不調をぶり返すということに気が付いたからです。ぜひ練習を続けていただいて、体調不良から脱出してください。感謝を持って生きてください。そうすれば、心が軽くなります。
■正しい姿勢をとるコツと、自律神経にとってよい胸式呼吸
ストレスや不安を抱えてしまう人に本当に大切なのは、姿勢と呼吸と食事、睡眠、そして考え方です。この5つすべてをうまく調整していって体は快復していきます。1つでもかけてしまうと、なかなかよくなりません。
正しい姿勢をとるコツをお教えしましょう。正しい姿勢は、胸を張るのではなく、お腹を背中につける意識で、お腹を凹ますことです。お腹を凹ますだけで背すじがすっと伸びた感じがしませんか? 背すじを伸ばそうとすると腰が反ってしまいますが、これなら無理なく正しい姿勢がとれます。頭が体の真ん中にストンとのる感じになるのでとても楽なのです。そして目線は真正面を向けること。座り姿勢でも立ち姿勢でも同じです。
心拍、体温維持、内臓の働き、血管の収縮や拡張など、生命維持にかかわる体内の働きの中で、唯一自分の意思でコントロールできるのが呼吸です。意識的に深くゆっくり呼吸をすると副交感神経が活発になり、交感神経の働きを抑えます。心を落ち着かせたいときに、ふーっと深呼吸をしますよね。これがまさに副交感神経が働いてリラックスした状態です。