突然イライラしたり、不意に涙が出てきたり、生理前は自分が制御不能になる――。月経前の心身の不調を医学的には「月経前症候群:PMS(Premenstrual Syndrome )」や「月経前不快気分障害:PMDD(premenstrual dysphoric disorder)」という。PMSやPMDDが重い女性は、日常生活に支障をきたすこともあるが、なかなか家族や職場の理解を得られず、トラブルになることも少なくない。こうした問題の背景には、日本の性教育の不足や遅れがあると筆者はみている。
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2021年3月、「ルナルナ」がTwitter上でトレンド入りした。『ルナルナ』は、2000年にガラケー向けサービスとしてスタートし、2010年にはスマートフォン向けアプリをリリース。現在は、女性なら知らない人はいないと言っても過言ではないほど普及している月経管理アプリの先駆けだ。
それがなぜ、今年の春にトレンド入りしたのか。
きっかけは、ある女性バーチャルYouTuber(Vtuber)のスマホに「ルナルナ」がインストールされていることに男性ファンが気付き、ネットの掲示板に「彼氏持ちだ!」「ショックを受けた!」と書き込んだこと。これに触発されて、Twitterでも「生理があると非処女」「ナプキンは一日一枚で足りる」など、男性アカウントとみられる投稿が相次いだ。
これに対して女性らが、「『グロい』『管理アプリってなんで必要なの?』みたいなコメントがあって地獄」「日本はまともな性教育義務化せえやと思うんですよ」などと投稿。一時Twitter上が荒れた。
「ルナルナ」の公式Twitterは、「2018年にも同様の話題が挙がっていましたが、2021年になってもこういった内容で話題になってしまうのは少し悲しいです。ルナルナについてはもちろん、女性のカラダやココロについても正しい知識や理解が進むようにもっと頑張らないとなぁ。。」と投稿した。