彼女たちは普段は忙しくて政治ニュースを丹念に見ることはできないが、SNSで引き寄せられた。有坂氏のどんな言葉に惹かれたのか。インスタには、「もし、ですよ。2021年秋に開催される総選挙を前にこの映画が大ヒットしてたりしたら、国全体を巻き込んだ一大イベントとなって、オリンピック並みに盛り上がるはず!パブリックビューイングをやったら楽しそう!そう考えるだけでワクワクしてきます。」という言葉。現政権批判は全くない。だが、この映画が盛り上がって投票率が上がれば、政権交代という夢が広がる。
菅内閣がどんなに支持率を落としても、なす術のない立憲民主党だが、SNSの力でこの映画が大ヒットし、「何かが起きる」という『ワクワク感』が高まれば、投票率が上昇し最大の援軍となる。この夏は、「パンケーキ」に要注目だ。
※週刊朝日 2021年8月20-27合併号より
■古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『官邸の暴走』(角川新書)など