2 キーパーソンを決める
 何かあったときに、陣頭指揮をとる人を決めておきましょう。といっても、その人がすべてを担うわけではありません。キーパーソンは情報を集めて、指示を出す係です。

 介護には「直接介護」(日々のお世話)のほかにも、お金の管理、ケアマネジャーをはじめとする介護専門職とのやり取り、病院の付き添いや服薬管理、室内のリフォームや福祉用具のレンタル、さまざまな書類書きなどの「間接介護」があります。その仕事をとりまとめて仕分けるのがキーパーソン。遠方に住んでいる人でも十分可能です。

3 入院&介護にかけられるお金の確認
 介護や医療にかかる費用は、親のお金でまかなうことが大原則。入院や介護に備えて、親がどれくらいお金を準備しているか、医療保険に入っているか、緊急入院したときにお金をどの口座から出金するのか……などを確認をしておきましょう。「将来は施設に」と考えている場合、入居費用を調べておく必要があります。

4 「もしも」のシミュレーション
「もしも緊急入院したら、まず誰が駆けつける?」「在宅介護になったらお世話できる?」など、具体的なケースで検討しましょう。何も始まっていないとリアリティにかけるかもしれませんが、避難訓練と同様、やっておくほうがはるかにマシなのです。会議の最後にSNSでのグループをつくっておくと、今後のやり取りがスムーズになります。

 そして日ごろから、親に関する情報の共有と公開を忘れないようにしましょう。社会人一年目に教わった「ホウレンソウ(報告、連絡、相談)」、これが大事です。

 まず、親に関する情報は必ず共有する習慣をつけていきましょう。実家を訪れたり、病院に付き添ったりしたときには、その結果を報告。親のために使ったお金はレシートを写真にとって保存。SNSのグループがあると手軽にやり取りできるのがいいところです。きょうだいだけでなく、配偶者や孫も入れたグループを数種類作って、こまめにホウレンソウしておくといいでしょう。

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