益軒の注意事項は厳しすぎるところもありますが、現代の医学的見解と照らし合わせても、概(おおむ)ね納得できる内容です。
ちなみに、私は昼食のあとに、椅子に座ったまま、両足を机の上に投げ出して、ひと眠りすることがあるのですが、冷房の利いた部屋では寝ないようにしています。
食事は夏に限らず、好きなものを少しだけ食べるのがモットーです。しかも、晩酌のつまみは夏でも温かいものが好きで、冷ややっこは食べずに、もっぱら湯豆腐です。冷たい麺は食べません。
ただ、最初に冷えたビールをぐっと飲むことはやめられませんね。また、生ガキが大好きなんです。夏は岩ガキ。これは冷たくないとダメですね。
というわけで、益軒先生の教えに忠実というわけではないのですが、大体のところ、実行しています。まあ、自分ができる範囲で気をつけるというので、ちょうどいいのではないでしょうか。
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中
※週刊朝日 2021年8月20‐27日号