調べてみると、100年前のイギリスでは、ピンクは男の子の色だった。1950年代に、ピンクが女性用の壁紙やカーテンに積極的に用いられ、アメリカの大統領夫人がピンクのドレスを着始めてから、女性を表す色になったこともわかった。
「日本でも、ピンクといえば、ピンク映画のように、男性をターゲットにしたビジネスで使われることが多いですよね。その一方で、シャネルのような女性が大好きなピンクもある。ピンクという色を通して、人間の中にある多面性のようなものを感じ取っていただけたらな、と」
(菊地陽子、構成/長沢明)
千葉雅子(ちば・まさこ)/1962年生まれ。東京都出身。劇団「猫のホテル」主宰。作・演出、役者も担当。俳優として、「はえぎわ」「THE SHAMPOO HAT」「モダンスイマーズ」「イキウメ」「阿佐ケ谷スパイダース」など他劇団への客演も多い。2005~11年には村岡希美らと「真心一座身も心も」を旗揚げ、座付き作家兼シリーズ物の主演も務めた。
※週刊朝日 2021年10月15日号より抜粋