巨人に移籍した丸(写真左)と鈴木誠也が再びチームメートになる可能性は現段階でゼロではない(C)朝日新聞社
巨人に移籍した丸(写真左)と鈴木誠也が再びチームメートになる可能性は現段階でゼロではない(C)朝日新聞社

「単年契約で残留した場合、国内FA権を取得した来オフは熾烈な獲得競争になることが予想される。噂される巨人などが破格条件を提示するのは間違いない。夢であるメジャー挑戦か。愛する広島で頂点を目指すか。条件面や勝てる可能性という現実(国内移籍)を重視するか。最終的には本人の気持ち次第。我々からするとピークを迎えているうちに少しでも早くメジャーに挑戦して欲しいのが本音です」(MLBアジア地区担当スカウト)

 鈴木以外の日本人野手では、柳田悠岐(ソフトバンク)がメジャーで高い評価を受けていた。しかし柳田は19年オフに7年の大型契約を結び、実質メジャー移籍を断念した。大谷翔平(エンゼルス)の活躍で米国では日本人選手が再注目されている中、鈴木にはメジャーで大暴れして欲しい気持ちは誰もが強い。また日本一から遠ざかっている広島でのプレーを望む野球ファンが多いのも確かだ。そして本人の野球人生を考えれば条件の良い国内球団でのプレーが選択肢に入ってきてもおかしくない。実際、元チームメイトの丸佳浩はFA権行使してライバル巨人へ移籍した。

 東京で生まれ広島で育てられた野球人。夢、思い入れ、現実のどれを選ぶのか。鈴木の進路から、ますます目が離せなくなってきた。