◆人に慣れて人を好きになるように

 10日も経つと子の目が開いて、(ねずみっぽかったのが)だんだんと猫らしくなりました。生後3週でよちよち歩いて、4週目で部屋の探検を始めて。子猫たちが動きだすと、めいちゃんは、全員を“見渡せる”高さの机に登って見ていました。

 5週目には、早走りしてドタドタ。机にも乗れるようになって、ノートにどかっと乗ったり、ペンに噛みついたり。危ないことがないように私も見守りました。膝に乗せながら勉強するのは憧れだったので、楽しかったな。

 友だちやいとこも子猫を見に来ました。子猫を抱き抱えて遊ぶ様子を、めいちゃんはテーブルで“香箱座り”をしながら、じっと見張っていました。それがなかなかの貫禄なので、「ボスキャラ感がすごい」と言われたりして(笑)。

勉強部屋ですくすく育った3匹。左2匹は新たな家にお引越し(提供)
勉強部屋ですくすく育った3匹。左2匹は新たな家にお引越し(提供)

 2カ月くらいして、部屋のキャットタワーを窓側に移動すると、喜んで乗ったけど、カーテンを引っ張ってビリビリにしちゃいました。本当に活発な子たち。 

 私も、子猫とできるだけたくさん遊んであげました。どこ(の家)にいっても大丈夫なように、人に慣れて、人を好きになるように……。

 うちには先住犬と先住猫がいて、生まれた子猫みんなを飼うことができません。それで、子猫たちが生まれる前、めいちゃんのお産の準備をしている段階から、父や母の知り合いに「子猫が生まれます(欲しい方いませんか)」と声をかけて、探していました。

 3匹の子猫の名前ですが、男の子はお花やさんの家にいくことになったので「お花」にして、雌は「ポンズ」と、「天(そら)」と名づけました。ポンズは父の友だちの家に行くことになりました。

勉強しながら子猫たちのお世話をしていました(提供)
勉強しながら子猫たちのお世話をしていました(提供)

 天はなかなか決まらず、「うちで飼わない?」と両親に言うと賛成してくれました。いちばん最初に産まれてきたのが天なのですが、見たとたん、なぜか「この子だ(うちの子になる子だ)」と予感があったんです。めいちゃんは「おとなで貰い手がなかなかないかも」と、両親ははじめから家で迎えるつもりでいたので、結局、親子2匹が家に残ることになりました。

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子猫と別れのとき…何とも言えない気持ちに