阪神時代の井川慶(C)朝日新聞社
阪神時代の井川慶(C)朝日新聞社

 契約満了で兵庫を退団した井川は「このまま引退ということは考えておらず、現役は続行するつもりで、いったん休養に入りたい」と宣言。その後も、19年7月29日に開催されたプロ野球OBによるエキシビジョンゲームで、ドリームヒーローズのメンバーとして先発で1イニングを投げるなど、イベントや非公式戦などでプレーを続ける一方、今年からテレビの野球解説者も務めている。

 40歳を過ぎても引退を宣言しない理由について、井川は今年3月に出演したYouTube「プロ野球OBクラブチャンネル」で、「いつでも辞めれるんですけど、辞めると復帰できないのかなと思ってしまって……。どうせなら、辞めるって言わないで、できるところまでやってみたい」と語っている。

 NPB以外の受け皿も増え、選手の価値観も多様化している現在、引退についての概念も変わりつつあるようだ。(文・久保田龍雄)

●プロフィール
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍「プロ野球B級ニュース事件簿2020」(野球文明叢書)。

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久保田龍雄

久保田龍雄

久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

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