■大賀康史さん(42)/フライヤーCEO

大賀康史さん(42)/フライヤーCEO
大賀康史さん(42)/フライヤーCEO

思い通りにならない人生の相談相手

 本というものは、すべてが思い通りにはならない人生をともに歩む、あらゆるテーマの知見を持つ相談相手だと考えています。大きな意思決定をするときは、偉人の生涯に触れた本を読み、何が大切なのかを自分に問いかけます。悩みがあるときも本を読みながら考えると、よりうまく先に進めるように感じています。

 両極は「テクノロジー」と「生命」としました。『雑草はなぜそこに生えているのか』を読むまでは、雑草は「強い」という印象がありました。ところが雑草は大きな植物に対してはるかに弱く、ニッチな場で何とか生存しているといいます。環境変化にも耐えて長く生き残るために多様性を創り出している様子も描かれています。しぶとく種を残し続けられる、ナンバーワンになれるオンリーワンの場所の見つけ方は、キャリアや生き方にも役に立ちます。その他、読書の秋に最適な、読みやすさと内容の深さを両立した哲学書を3冊紹介しました。

私の両極本(AERA11月8号から)
私の両極本(AERA11月8号から)

【私の両極本】

テクノロジー 『いまこそ知りたいDX戦略』石角友愛著/ディスカヴァー・トゥエンティワン

生命 『雑草はなぜそこに生えているのか』稲垣栄洋著/ちくまプリマー新書

『人生の短さについて 他2篇』セネカ著/光文社古典新訳文庫 『方法序説』ルネ・デカルト著/ちくま学芸文庫 『唯識の思想』横山紘一著/講談社

暮らしとモノ班 for promotion
2024年の『このミス』大賞作品は?あの映像化人気シリーズも受賞作品って知ってた?
次のページ