浅田美代子 (撮影/写真部・高橋奈緒)
浅田美代子 (撮影/写真部・高橋奈緒)
この記事の写真をすべて見る

 今秋、長くから交流のあった樹木希林さんとの思い出をまとめた本を上梓した浅田美代子さん。作家・林真理子さんとの対談では、本の誕生秘話、希林さんとのいろんな話と話題が尽きることはありませんでした。

【林真理子さんとのツーショット写真はこちら】

*  *  *

林:樹木希林さんが亡くなって、もう3年なんですね。それに合わせて浅田美代子さんが『ひとりじめ』という本を出しましたけど、すごく評判がよくて売れているみたいですね。

浅田:うれしいです。この本は真理子さんたちがいなかったらできてないですよね。

林:美代子さんと私と、中園ミホさん(脚本家)、元編集者の女性とでごはんを食べてたら、「希林さんのことを書いてくれって頼まれてるんだけど、どうしようかと思って」って美代子さんが。

浅田:そしたら「来年あたり本を出したほうがいいわよ」って中園ミホさんが言ったの。

林:あの占師ですね(笑)。

浅田:真理子さんも「いいんじゃない? 出したほうがいいよ」って言ってくれて、「でも美代ちゃん、写真が多くて文字が大きいタレント本はダメよ。文字がいっぱい詰まってて、写真も1枚にして」とか言って、「出版社、どこがいいかしら」って、そこからが早かったの。2、3日後には編集者も紹介してくれて。

林:「用事は忙しい人に頼め」っていうけど、私、頼まれた用事はすぐするの。忙しくてまごまごしてるうちに忘れちゃうから。

浅田:あれだけ早いとは思わなかったから、感動しちゃった。

林:浅田美代子さんが書いた樹木希林さんの本、私も読みたいし、みんなも読みたいだろうと思って一生懸命やらせていただいたかいがあって、いろんな人が希林さんの思い出を書いている中で、具体的でいちばんおもしろい。いいことばっかりじゃなくって、希林さんと二人で誰かの悪口を言った思い出なんかも書いてるし。

浅田:書いてるうちに希林さんのことをどんどん思い出してきて、「この話もあの話も入れたい」って思っちゃったんだけど、こんなことをやってたら焦点がぶれちゃうなって思って、やめました。

次のページ