「この選挙は、創業代表の2代目を選ぶ選挙なんですね。地味だ、盛り上がってないという声もありますが、かつての民主党時代にあった極端な路線対立で盛り上がるよりも、2代目を選ぶ難しさを感じ、みんなまじめにやっている結果だと思うんですよ」
民主党の崩壊を経て、立憲民主党が誕生し、無所属や旧国民民主党からも合流した。
「だからこそ、この党をみんなで大事にしているんです。民主党が崩壊した失望感から立ち上がったから、民主党時代よりも、党員、パートナーズ、自治体議員もはるかに立憲民主党に愛着を持っているんです。思いが強いんですよ。それがメディアの方々になかなか伝わらない。盛り上がらないのではなくて、大事にしている結果だと思いますね」
候補者の中にスターがいないといわれる点についても、悲観的にみていないという。立憲には候補者以外には、蓮舫氏、岡田克也氏、小沢一郎氏、菅直人氏、安住淳氏、森裕子氏ら“スター”はいる。
「その方々は代表選に出ておらず、次世代に託すという選択をしたわけです。結果としてこの4人が出てきたわけですから、知名度が低くて当たり前。5年後、10年後はこの4人は誰もが知っている政治家になっているかもしれません。そういう代表選でいいんだと思っています」
渡辺氏は党内のどのグループにも所属していないが、候補の西村智奈美氏の20人の推薦人に名を連ねる。
「西村さんのところの推薦人がどうしても足りないということで、推薦人になりました。西村さんとは同じ新潟大学を卒業していますし、私が大学生のころ、約半世紀ぶりに女性で新潟県議になった2人のうちの1人が西村さんでした。当時、学生新聞をやっていて、西村さんのところにインタビューに行ったご縁もあります。ここは何としても彼女に出てもらいたかった」
西村氏はどんな人物なのか。
「西村さんは論客です。特にジェンダー問題に向き合っている。ジェンダーに象徴されるものは何かというと、息苦しさや生きづらさを感じている人たちにきちんと寄り添うということ。そういう政治をやりたいと思っている人です。これは西村さんだから提起できる政治的なイシューですよ」
他の候補者についても意見を聞いてみた。小川氏の前出の映画は「5回見た」という。
「小川さんは討論会で演説を聞いたらうまいし、情緒的な演説だけど、あれがいいんだよね。わくわく感がある。そういう情緒がないと、政治家の演説は力を持たないんですよ」
中道路線といわれる泉健太氏についても