「小川さんの例の映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』を見て、まっすぐな人柄、熱くて、人前で涙も隠さぬ情緒的なところ、言葉が胸に響くところに強い共感を覚えました」
政治家としての生き方にも共感を覚えているという。
「幕末の志士みたいな感じがありますよね。“統計王子”とも呼ばれていて、数字、データにめっぽう強いんです。今の時代の閉塞状況を考えると、データに強く突破力がある政治家が求められていると思うのです」
代表選に出馬したのは、小川氏のほか西村智奈美氏、泉健太氏、逢坂誠二氏の4人。立憲の国会議員は衆参合わせて140人。このうち90人が推薦人となっている。今、党の中では、各陣営が個別訪問にまわっている。
「うちの事務所にも、それぞれの陣営の方が資料を持っていらっしゃいます。決戦投票の時、誰に投票するかということも含めて、お話になる。妙な締めつけはいい意味でないですね。一期生でも、考え方と意見は究極まで尊重されますし、誰に投票しろというような命令は一切ないです。そこは立憲の良い風土だと思っています」
党内には最大勢力で枝野氏、逢坂氏、小川氏らも入っている「サンクチュアリ」、菅直人元首相らが主導する「国のかたち研究会」、泉健太グループ、重徳和彦氏らの「直諫(ちょっかん)の会」など複数のグループが存在する。
「みなさん、自民党の派閥と同様に捉えようとするんだけれど、立憲の場合は勉強会みたいなものです。ですから、いくつもかけて入っている議員も多いです」
代表選は国会議員1人2ポイントの280ポイント、国政選挙の公認候補予定者1人1ポイントの6ポイント、全国の地方議員143ポイント、党員・協力党員(サポーターズ)143ポイントで合わせて572ポイントで争われる。1回目の投票で過半数を獲得する候補者がいないと、上位2人による決戦投票にもつれ込む。
共同通信の25日までの調査によると、立憲の国会議員140人の支持動向は、泉氏が約3割に当たる41人の支持を固めてリードし、小川氏、西村氏、逢坂氏はいずれも20人台で追う展開になっているという。ただし、党員・協力党員票は読みにくい。