撮影/写真部・加藤夏子
撮影/写真部・加藤夏子

 テレビとは違う双方向的なやり取りがあるからこそ、同時に気遣いも怠らない。

「テレビは私のことを見たいと思っていない方でもスイッチを押すと私が目に入る可能性がありますが、YouTubeやブログは私自身に興味をもってわざわざアクセスしてくださる方が多いと思います。だから自分のパーソナルなこと、特に息子のことや子育てについて発信しています。それで喜んでくださる方もいますが、一方で見た人はどう受け取るだろう、誰かを傷つける発信になっていないだろうかということを常に忘れないようにしています」

 キャリア15年目を迎えるいまも、新たなチャレンジをつづけている川田さん。「初心者にかえる」のはどういうときだろう。

「関西に帰っているときですね」

 大阪育ちで、アナウンサーとしてのキャリアをスタートさせたのも、大阪の読売テレビ。いわば川田さんにとってはホームである。

「いつでも戻れる場所、家族のようにいつも待ってくれている場なので、つらくなったら帰ろうって思えます。しょっちゅうは帰れないんですけど、心の寄りどころになる場があれば、つらいときにも踏みとどまれますよね。テレビを見てくださっている方のなかには、私のことを娘か孫のように思われている方もいて、ロケ中に話しかけられることもしばしば。その距離の近さが関西だな~って感じますね。ありがたいことに、いまでも大阪の仕事はたくさんいただきますが、そのたびに身が引き締まるような想いでいます」

(取材・文/三浦ゆえ)

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