それを言ったら負け、とか、それを言うことを異様に恥ずかしがる文化が日本にはあるような気がしますが、言った方がいいです、絶対。関係が良好なカップルはそうしているはずなんです。
例えば「土日飲みに行きすぎじゃない?」と言われた相手は、ケンカを吹っかけられたと受け取ります。その状態で土日の時間を相手に割くのは負けたことになってしまう。意地の張り合いになってしまうんです。「土日のどちらかは私にかまってほしい」と伝えたほうが、「あ、そっか」と思ってくれるケースが多いです。やってほしいことをストレートに伝えるのは、負けでもないし、いい関係性を作っていくために大事なこと。
自分の嫉妬や情けなさに気づいている、そういうちゃんとした人ほど“自己完結”になりがちです。でも「私が何とかしなければいけない」という自己完結に、実は出口がない場合もあります。
勇気を出して相手に伝えることで、解決の糸口を探してみてください。
しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※AERA 2021年12月13日号