「コンディション次第だがまだやれるはず。同じタイプの岡大海がロッテで活躍しているようにパ・リーグ向き。故郷・台湾に近い福岡のソフトバンクやFA時に手を挙げたオリックスなどは獲得に乗り出す可能性があります。センターを任せれば守備力が一気に高まりますから」(元日本ハム担当記者)
ソフトバンクはかつて兄・耀勳も在籍しており、ドラフト時も入団を熱望していたチーム。今季は本来内野手の牧原大成がセンターを守っている状況もあるだけに、守備力ではまだチームに貢献できる。また、オリックスは今季センターを守った福田周平をレフトに回して吉田正尚を打撃に専念させることも可能だ。
「台湾帰国の可能性は低い。国民のラブコールは強烈で陽本人も故郷への思いは強いが、野球のレベル、条件がNPBとは比べものにならない。巨人に在籍するなどNPBでトップ選手だったというプライドもある。仮に大幅減俸になっても来季結果を出せば取り返せるのでNPBでのプレーを重視するはず」(在京球団編成担当)
NPBに比べると台湾プロ野球のレベルは高いと言えず条件面も十分ではない。台湾のスター選手であり、19年に日本ハムに加入した王柏融は台湾プロ野球のラミゴ在籍時の18年は月俸が50万台湾ドル(約200万円)で、年俸に換算すると約2400万円だったという。同程度の金額を用意するNPB球団はあるはずで台湾帰国を選択肢に入れる可能性は低い。
また、米国でのプレーを視野に入れていると報じられてたが……。
「メジャーに対する思いは持っている。(日本ハム時代の)先輩・新庄剛志がメジャーで活躍する姿に憧れていたという。しかし故障が多く米国の過酷な環境下で結果を残すのは難しいと自覚している。コロナ禍が収まらないことに加え、MLBがロックアウトに突入して先行きも見えない。自分のエゴや勢いだけでメジャー挑戦するようなタイプではない」(元日本ハム担当記者)
米国ではコロナウイルスが再拡大している。また米東部時間12月2日からMLBはロックアウトに突入し移籍など契約交渉は凍結された。来季に勝負をかける陽にとって移籍先を早急に決定する必要がある中、メジャー挑戦の選択肢はなくなったと考えてもおかしくない。