料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「野菜と厚揚げの味噌炒め」。
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「厚揚げ」というと和食のイメージが強いですが、じつは万能食材。大豆を原料としているので植物性たんぱく質が豊富で、低糖質なのもうれしいですね。肉の代わりに野菜の炒め物に入れると、食べ応えのある料理になります。
まずは野菜の準備から。ズッキーニとパプリカは、食べやすく細長い短冊切りに。大きさをそろえることで火の通りが均一になります。厚揚げの油分が気になる方は、沸騰した湯をまわしかけ、油抜きしてからお使いください。
野菜は歯応えが残る程度に炒めるのがおいしさのポイント。そこに厚揚げを加え、香ばしく焼き色がついたら調味料であえて仕上げましょう。
私は味付けに味噌をよく使いますが、厚揚げと相性がいいんです。コクが加わり、しかもとろみがつくので素材によくからみます。ここに酢を合わせることで、さっぱりと食べやすくなりますよ。
調理時間があっという間なので、慌ただしい日に頼れる一品。晩酌のお供にもどうぞ。
(構成/沖村かなみ)
■野菜と厚揚げの味噌炒め
【材料】(2人分) ズッキーニ1/2本、パプリカ(赤・黄)各1/4個、椎茸2枚、厚揚げ1枚、サラダ油大さじ1、A(サラダ油大さじ1、酢小さじ1、味噌大さじ1/2強)、塩・胡椒各少々
【作り方】(1)ズッキーニとパプリカは短冊に、椎茸は細切りに、厚揚げは薄くひと口大に切る。(2)フライパンを中火にかけ、サラダ油で(1)の野菜を炒め、少しやわらかくなったら厚揚げを加えて炒め合わせる。(3)Aを合わせ、(2)に加えてよくあえ、塩、胡椒で味を調える。
【ワンポイントアドバイス】ズッキーニとパプリカは同じ大きさに切りそろえ、火の通りを均一にする。
炒め調味料に味噌を加えることでとろみがつき、具材にからみやすくなる。
※週刊朝日 2022年9月9日号