AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2022年1月3日-1月10日合併号では、消防士の穐谷功さん、作編曲家でピアニスト・キーボーディストのあいあいさん夫婦について取り上げました。
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2016年に結婚。夫は再婚で、妻は初婚。
【出会いは?】妻がピアニストをしていた会員制の老舗社交クラブに、夫が上司に連れられて行った。妻は夫の笑顔に一目ぼれした。
【結婚までの道のりは?】夫も、妻に好意を寄せたものの離婚経験があることから積極的になれなかった。出会いから半年経っても進展なし。シビレを切らしたクラブのママが「アンタたち、付き合っちゃいなさいよ」と。お互いに「お願いします!」と言い合って交際開始。7カ月後に結婚。
【家事や家計の分担は?】夫は隔日での24時間勤務が多く、妻の休みも不規則なため、家事分担の決まりは特にない。それぞれの休みに、必要なことをする。家計管理は夫。
夫 穐谷功[51]消防士
あきや・いさお◆1970年、埼玉県出身。近畿大学農学部、慶應義塾大学通信教育課程法学部卒業。出身地で消防士になり、火災や災害救助、救急など、現場への出動を主業務にし、そのための訓練や資器材の維持・管理を日々行う
結婚式はビール好きの妻の希望でビヤホールにし、恒例のキャンドルサービスは私の希望でナシに。消防士ゆえ「火をつけて回る」のがどうも嫌で(笑)。さらに二人で考えて、来てもらう人にも楽しんでもらえることをしたくて、ケーキカットならぬマグロカットを決行しました。
妻が何かで、マグロカットのサービスを提供している海鮮料理屋があることを知り、そこにお願いして見事なクロマグロを一匹調達してもらいました。私たちはカットのポーズだけをし、撮影後はプロにさばいてもらって、みんなにふるまった、と。こういうことを楽しめる感覚や価値観が一致しているので、仕事の業種がかけ離れていても、なんの問題もありません。仕事の話をしたかったら、仕事の人とすればいいわけですから。