クライマックスでは、はるとプペルが翼の生えた船に乗り、大空に漕ぎ出す。「いい景色だねえ」と幸せな表情を浮かべる二人が見たものとは──。勸玄に「かわいいところとか笑顔のところをまねしたい」と褒められたとおり、ぼたんの朗らかな笑みは、終始舞台に華を添えた (撮影/品田裕美)
クライマックスでは、はるとプペルが翼の生えた船に乗り、大空に漕ぎ出す。「いい景色だねえ」と幸せな表情を浮かべる二人が見たものとは──。勸玄に「かわいいところとか笑顔のところをまねしたい」と褒められたとおり、ぼたんの朗らかな笑みは、終始舞台に華を添えた (撮影/品田裕美)

 そしたら火がついたんでしょうね。昨日、また対戦したらぼたんより勸玄のほうが圧倒的にうまくなってたんです。私はギリギリの僅差で勝てたので親父の面目を保てましたが、悔しいくらい成長していて。

 ゲームでもなんでも成長することが大事。そこから彼なりの考え方がうまれて、勉強なり芸事なりに生きてくるわけですから。

◆芸能、お金、人生 なんでも話す

──お子さんに日頃言い聞かせていることは?

 あらゆることを話します。歌舞伎の話、映像の話、芸能の話、お金の話、投資の話、起業の話、人生の話……。

 ぼたんに比べると2歳下の勸玄は、私の話を理解して自分のものにできる確率が低いんですけど、ここ数カ月で突然、シナプスがつながってきた感じがします。

──二人の将来について期待することは?

 本人が望んだように進めばいいのではないでしょうか。もしぼたんが歌舞伎俳優になりたいなら、親として尊重します。今でこそ歌舞伎は男性だけですが、そもそもは女性から始まったものです。

 成田屋には、九代目(市川)團十郎が娘の(二代目)翠扇(すいせん)を女歌舞伎俳優にしようとしたこともございますし、まずは本人がきちんと意志を持ち、その思いに親としてともに寄り添い、後押ししていきたいという思いはあります。

 ぼたん自身、今は歌舞伎俳優にも興味があるようですが、「舞踊もやりたいし女優業もやってみたい」と言っています。勸玄は「歌舞伎俳優とゲーマー」みたいです(笑)。

(取材・構成 大谷百合絵[本誌])

週刊朝日  2022年1月21日号

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