◆「食べすぎ」が体に与えるダメージ
食べすぎは、体や健康にさまざまなダメージを与えます。
まずは、内臓の疲れ。胃腸や肝臓は、私たちが食べたものを何時間もかけて消化してくれます。しかし、本来処理できる量を超える食べものが、ひっきりなしに運ばれてくると、内臓は休みなくフル回転で働きつづけなければならず、疲弊してしまうのです。
その結果、内臓の働きが低下し、栄養素をきちんと吸収できない、老廃物を排出できない、免疫力が低下するなど、さまざまな問題が生じます。
それから肥満です。私たちが食事によって摂った糖質や脂質の一部は、脳や筋肉、内臓などが働くためのエネルギーとして使われますが、余った分は筋肉や肝臓にたくわえられ、それでもおさまりきらなかった分が中性脂肪として、脂肪細胞にたくわえられます。
つきすぎた脂肪、とくに内臓脂肪からは、悪玉ホルモンが分泌され、血糖値の上昇、高血圧、血栓形成などを招きます。
ほかにも、食べすぎには
・体を錆びさせる「活性酸素」を増やす。
・血液をドロドロにし、血流を悪くする。
といったデメリットがあります。
◆健康リスクが高い「糖質のとりすぎ」
しかも、現代日本人の食事は「糖(糖質)」が多くなりがちです。糖質には、「中性脂肪に変わりやすい」という特徴があり、肥満の原因となるだけでなく、肝臓に異常に脂肪がたまる「脂肪肝」の原因にもなります。
しかし、糖の摂りすぎによる最大の問題は、「糖質が、血糖値(血液中のグルコース<ブドウ糖>の濃度)を急上昇させる」点にあります。
血糖値が上がると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは、全身の細胞にブドウ糖を送り込む作用により、血糖値を下げる働きをしますが、血糖値が急上昇すると、インスリンが大量に分泌され、今度は血糖値が急激に下がります。
こうした、ジェットコースターのような血糖値の乱高下は、
「食後すぐに眠くなる」
「常にだるい」
「いつもイライラしてしまう」
などの症状をもたらします。