上野万里さん(本人提供)
上野万里さん(本人提供)
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 受験シーズンが到来し、日々プレッシャーのかかっている受験生も多いはず。しかし、受験勉強は試験の知識だけではなく、自身のスキルとなっていく。

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 昨年の「ミス東大コンテスト」でグランプリに輝いた東京大学文科II類2年の上野万里さん(21)は、受験を通じて身についたことに「タイムマネジメント能力」を挙げる。

「課題、アルバイト、インターン……。大学に入れば入ったで、やることはたくさんあります。それらを効率的に取捨選択していく上で、受験での経験が生かされています」

 福岡市育ち。小学4年のとき、コンビニでKARAのポスターを見かけ、韓国アイドルの大ファンになった。東大を受けるきっかけもK-POPだったという。

「私が高校2年のときのミス東大グランプリ(松本有紗さん)が、K-POPのダンスをコピーするサークルに入っていたんです。それまで家でもよく韓国アイドルの曲に合わせて踊っていましたが、コピーダンスの自覚はなくて。『私がやりたかったことはこれじゃん』と思いました」

 当時、通っていたのは福岡県内で屈指の進学校、久留米大附設高。学業も優秀だったのかと思いきや、「定期テストの勉強はだいたい一夜漬け。宿題も最終日にやるタイプでした」と苦笑いする。

 東大受験を決意してからは「遅れを取り戻すには勉強しかない」と朝4時半に起き、始発で学校に行って1日約8時間、勉強する生活に。しかし、頑張りすぎがたたって「うつ状態になってしまった」と言い、現役時代は合格に届かなかった。

 浪人中は、その日すべきことを終えた後は遊んだり、映画を見に行ったりとメリハリある生活を心がけた。翌春に晴れて合格。現在は憧れていたK-POPのダンスサークルに入り、オンラインも使って練習に打ち込む。

 ミスコン用に作ったSNSアカウントでは金や赤など華やかな髪色が目を引く。これも韓国のアイドルをまねた。

「ミスコンに出た時期、明るいカラーには飽き始めていました。でも黒髪にして『おじさんに媚びた』と思われるのは嫌で、あえて変えませんでした」

 大学入学とコロナの感染拡大が重なったが、「マスクをつけながらクラスの人と遊園地に行ったこともある。コロナ禍だからといって何もできないわけではないので、大学生活をあきらめないでほしい」と受験生を励ます。

 将来はファッション業界に進もうと考えている。(本誌・松岡瑛理)

週刊朝日  2022年2月4日号