野口美恵
でも、その注射だったり、痛みを消してもらう感覚だったり、または自分自身がけがをしていて追い込まれていて、ショートも悔しくて、いろんな思いが渦巻いた結果としてアドレナリンがすごく出て、自分のなかでも最高のアクセルができたと思っています。なので、きっとジャンプには色んな技術があって、僕は4回転半というものを習得するにあたって、色んな技術を研究して、学んで、自分のアクセルにつなげようと思ったんですけど、やっぱり自分自身のジャンプは負けたくないっていうか。あのジャンプだからこそきれいだって言ってもらえるし、僕はあのジャンプしかできないし。
だから、絶対に思いっきり跳んで、思いっきり高いアクセルで思いっきり速く締めて、ということを追求しました。その結果としての、そのジャンプとしての最高点には僕のなかではたどり着けたと思っていますし、回転の判定もいろいろありますけど、僕のなかではある意味納得しています。満足した4回転半だったと思っています。
――4日経って、今日滑ろうと思った理由と実際に滑って抱いた感情を教えてください。
ありがとうございます。正直、本当は滑っちゃいけない期間だったんですけど、どうしても滑りたいなあって思って、滑らせていただきました。これからちょっとは練習すると思います。うーん、そうですね。スケートのことを本当に嫌いになることはたくさんありますし、フィギュアスケートって何だろうってよく思いますし、僕自身が目指しているものがフィギュアスケートなのかなっていうことも色んなことも考えます。
ただ、今日滑って、今まで習ってきたこととか、ちっちゃいころにやってたこととか、スケーティングに関していろいろやってみて、うまくなったなって思ったり、それがすごく楽しかったり、それを見ていただくのが本当に気持ち良かったり。僕は僕のフィギュアスケートが好きだなって思えた今日の練習だったと思います。
またなんか、ここから練習していくにあたって、またいろんな感情がわいてくるかもしれませんし、ジャンプ跳びたいなあとか思いながら練習していたんですけど、フィギュアスケート自体、自分が靴から感じる氷の感触とかを大切にしながら滑りたいなって今は思っています。ありがとうございます。
しいたけ.
西崎彩智
ジェーン・スー
