現役時代の広島・横山竜士
現役時代の広島・横山竜士
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 ピンチで強打者を会心の投球で打ち取った直後、マウンドで投手が雄叫びを上げるシーンを何度となく見る。だが、打者にしてみれば、挑発されているようで、当然面白くない。時には我慢できずに感情を爆発させ、トラブルに発展したこともある。

【写真】腕の太さにビビる!やっぱり番長はすごかった

巨人の番長”清原和博の逆鱗に触れてしまったのが、広島の右腕・横山竜士だ。

 1999年にルーズショルダーを発症した横山は、翌00年はわずか3試合の登板に終わったが、01年は困難を克服して5月に1軍昇格。しかし、6月までに2試合の先発を含む3試合に登板し、15回を自責点ゼロに抑えたにもかかわらず、打線の援護がなく、なかなか“復活の1勝”を挙げられなかった。

 そして、3度目の先発となった7月1日の巨人戦、横山は「今日こそは白星を」と闘志を燃やし、体全体を使ったダイナミックなフォームから、直球、シュート、フォークのコンビネーションで、巨人の重量打線を翻弄する。

 味方打線も1回に金本知憲が先制2ラン、2回に木村拓也が2点タイムリーと、序盤で4点をプレゼントしてくれた。

「向かっていくタイプ」と山本浩二監督も評した横山のボルテージも、いやがうえにも上がる。4対1とリードした4回には、4番・松井秀喜、5番・清原を連続三振。ところが、気迫の投球で球界屈指の強打者2人を打ち取ったうれしさから、思わず「どうじゃ、こりゃあ!」と雄叫びを上げたのがまずかった。

 ベンチに下がろうとした清原は次の瞬間、怒りをあらわにして立ち止まると、ギロリと横山を睨みつけた。

「横山は、ピッチングは良かったけど、態度が悪い。メンチ切っとったからなあ。次は絶対やったる」(清原)。

 直後、横山は高橋由伸に右越えソロを献上したものの、味方打線が8回に6点を追加する強力援護にも助けられ、8回途中4失点で待望のシーズン初勝利。「いろいろ苦労もありました」という横山にとって、故障で登板できなかった日々の辛さに比べたら、番長のひと睨みなど、取るに足らないものだった?

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助っ人の怒りを買った巨人の投手は?