今村聖奈騎手(写真:スポニチ/アフロ)
今村聖奈騎手(写真:スポニチ/アフロ)
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 今、JRA(日本中央競馬会)に天才女性ジョッキーが現れたと話題になっている。滋賀県出身の18歳、今村聖奈だ。3年間の競馬学校を経て今年3月にデビュー。8月12日現在、25勝をマークし、10人の同期の間では断トツのトップ。7月3日のCBC賞(G3)ではテイエムスパーダに騎乗し、JRAレコードで女性騎手初の重賞初騎乗初勝利を飾った。今後のさらなる飛躍が楽しみな今村騎手を直撃した。

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──重賞を勝って1カ月がたちました。

「勝った記憶はまだすごく残ってますね。良いスタート決められたのが良かった。馬が強かったですね。人馬一体になれたのではないかと思います。馬の力を信じて自信を持って乗れたのが良かったと思います」

──騎手になろうと思ったきっかけは。

「父が元ジョッキーだったので、子供の頃から馬が近くにいたので自然となりました。小さい時にも、父が小倉に競馬で滞在している時は約1カ月半、父とウィークリーマンションに泊まりこんで、ずっと一緒にいたほどです」

──今はひとり暮らしですか。

「はい、そうです。栗東の寮に入ってます」

──若手の中で図抜けた成績を収めていますが、天性のものだと思いますか。

「それはいい馬にたくさん乗らしてもらっているからだと思います。私の座右の銘は万里一空(ばんりいっくう)。目的に向かってこつこつと努力をする意味です。小さいとき、乗馬をやっていたころは、うまくいかない時に泣いてばかりいました。だから、むしろ努力型と思われるようになりたいです」

──先輩騎手から学ぶことは。

「ダービージョッキーの福永祐一さんや、川田将雅さんに、ジョッキーとしてのふるまいだったり、プロスポーツアスリートのメンタルの持ち方だったり、具体的なレースのしかただったり、いろいろ親切に教えてもらっています」

──メンタルが強そうですね。

「そう言っていただけるのは光栄です。性格的にわがままで、負けず嫌いなもので」

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「どんな心臓しとんねん」と調教師